J・D パーカー 「悪の猿」

 楽しく読めた。

 「ジェフリーディーバーら絶賛」と帯にある。

 なるほど、そっち系か、と疑いもせず読み始めたが、まさにそっち系だった。

 まぁ、よくも、人が嫌がる、というか絶大な恐怖心を抱かせる殺しの手口をいくつも思いつくもんだ、と感心してしまう。残忍なやり口が見事に表現される。目をふさぎたくなるようなシーンが連発するが、まぁ、物語の先行きが気になるので、読み進めた。

 「見ざる、言わざる、聞かざる」をモチーフにして、勝手な正義感で悪い奴を懲らしめるダークヒーローの生い立ちが途中途中に挟み込まれる。担当刑事の手元にある犯人の日記を抜粋する形で、生い立ちが描かれる。

 うまい構成だわな。

 ダークヒーローと言ってしまうのは、どうもこの作品、シリーズ化しそうだから。

 たまには良いかな、こういう小説も。

 まぁ、この手のエンタメ作品は、感想文を書こうにもなかなか難しい。
 「あ~面白かった」ぐらいしか思い浮かばないんだが、あえて書くなら、序盤から伏線、張りまくり。でもね、著者の自己満足的な伏線なのかな、全部読んだ後、少し読み返すと「うーん、ここもそうか、あれ、こっちもそうか」となる。

 よほどこういうのを読み慣れていないと、あれれ?とは思わないんじゃないかな。

 なかなか楽しい時間(=グロい部分もあったけど)を本書で過ごすことができた。


悪の猿 (ハーパーBOOKS)
ハーパーコリンズ・ ジャパン
2018-08-17
J・D バーカー

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